シロアリ業者を選ぶ時には、家計に優しく、できるだけ料金を安く済ませたいと思うはずです。
会社の大きなシロアリ業者は料金帯も高めなので、もし同じ内容なら・・と価格帯の安いところから中くらいまでの業者で検討される方が多くいらっしゃいます。
しかし、シロアリ業者も様々で、どこも同じといったわけではありませんので、多面的な視点を持って業者を判断する必要があります。

最近、旅行代理店や呉服屋が突然倒産してしまった社会問題がありました。シロアリ駆除も同じように施工店の倒産により保証が受けれなくなるケースはあります。
この記事では、

施工後、確実な保証を受けるためには、どのようなことに注意すれば良いか

について説明します。

確実に保証を受ける為に注意する8つのポイント

工事後、シロアリが発生しても保証を受けれないケースは3通りあります。

≪保証が受けれないケース≫

1.施工店が廃業・倒産した
2.嫌々な対応で相手にしてくれない
3.保証適用外であった

この3つのケースを防ぐために注意することを紹介します。

施工店の廃業・倒産による保証トラブルを防ぐために

シロアリ業者の廃業・倒産の原因として
「業績不振」「後継者がいない(高齢・事故病気)」ことがあります。

未来のことは誰にも分かりません。
しかし、前兆からリスクを予測して事態を回避することは可能です。
廃業・倒産などにより保証が受けれないトラブルを防ぐために注意すると良いことは6つあります。

創業5年未満は倒産リスクが高いことを知っておく

引用元:http://www.free-albiter21.com/miyagi.htm

新しくできた会社と言うのは、1年以内に過半数が倒産し、5年以内に80%が消え、10年以内に95%が倒産するといわれています。

よく、新設法人は5年以内に8割が倒産するといわれます。新設法人の中にはペーパー会社もあるはずなので、実質的な数値は分かりませんが、創業5年以内の会社の倒産率は高いことには変わりありません。

これはシロアリ業界でも同じことが言えます。
但し、シロアリ防除工事は5年ごとに再施工を行うことができます。
その為、施工件数にもよりますが、健全に経営を行っていれば、創業から5年を過ぎ10年を経過すると経営は安定します。
しかし、創業5年未満の業者は、販路が少ないことが多く、すべての売上が新規営業であるため、業績の波が大きく、経営者の個人の財力や踏ん張りが重要になります。

このシロアリ業者の業歴についてですが、シロアリ業者を選ぶ時に創業年数が浅い会社がダメという訳ではありません。
老舗でも後継者とうまく事業承継ができずに廃業するシロアリ業者もいますので、老舗だから安心ということでもないのです。
創業したばかりは経営基盤が脆弱なことが多いのは確かで、保証の実現性の面では注意をする必要があるということです。
若い会社だからこそ、従来の慣習に縛られずに、施主の立場に立って良いものを提供してくれるかもしれません。半世紀以上ある老舗のシロアリ業者も最初は何もないところから始まっています。もし、まだ業歴の浅いシロアリ業者に依頼するときは、「この人なら応援したい」と思えることが重要だと思います。

主要な取引が何なのかに注意する

シロアリ業者にとって仕事をもらえる取引先(販路)が多いほど業績が安定するのは言うまでもありません。
一方、インターネット経由での売上や1社に取引が集中しているなど販路が偏っている場合は情勢の変化によって業績が急激に落ち込むリスクが高くなります。

シロアリ業者は、ハウスメーカーなど比較的安定した仕事をくれる主要取引先があるとWEB上で大々的に料金を値引いた広告を打ち出すことが難しくなります。しかし、取引が自社(直販)に偏っている場合では、ハウスメーカーなど取引先の中間マージンとのバランスを考える必要がないので、大々的な値引き広告を打ち出すことができます。つまり、WEB上で安い広告を打ち出すシロアリ業者は、販売経路が自社の直販に偏っている可能性があります。特に、創業年数が浅く、料金が異常に安いキャンペーンを行っている場合は、注意が必要ということです。

料金が異常に安いキャンペーンを行っている

破綻した旅行代理店もそうでしたが、シロアリ業者に限らずに自転車操業に陥っている業者は、目の前の売上(現金回収)が必要なため、経営に行き詰まると異常に安い広告を打ち出す傾向があります。
中長期の視点で全体のバランスが考えられた計画性のあるキャンペーン広告であれば問題ないのですが、単に仕事が少ないために突発的に行われている場合はいずれ破綻してしまう可能性があります。

採算のとれない仕事でも引き受ける

業績が悪く、従業員の給与の支払いや仕入れの支払いなど現金売上が必要であると、採算のとれない料金帯でも引き受けないといけなくなります。中には金融機関からの融資でつなぎ、実質破綻している場合もあります。近年、業歴の浅いシロアリ業者でもインターネットのブローカー業者が運営する情報サイトに簡単に登録をして仕事を紹介してもらうことができますが、格安な工事代金の中からブローカー業者に支払う高い手数料が発生しています。インターネット上にある格安広告で中間マージンが発生しているケースは、シロアリ業者としては極めて採算が悪いので注意が必要です。

【実例:最大手WEB仲介業者を利用した被害者の相談

突然アフター点検に来て商品を勧めてくる

これは保証期間中のことになりますが、売上に行き詰まると、定期点検と称して顧客先を回り、家の粗探しをして、湿気が多い、基礎が割れているなどと言って、頼んでもない商品を売りつけようとする業者がいます。自転車操業に陥った悪質な業者は、背に腹は代えられぬと、突然アフター点検にやってくる可能性があります。

個人か法人(組織)か

個人事業主のような体一つでの業者の場合、業績は好調でも事故や体調不良で廃業をせざるを得なくなるリスクがあります。確実に保証を受けるには、不慮の事故があった時にでも保証を引き継いでくれる従業員がいるか、組織として保証をしてくれるのかということにも注意しなければいけません。

対応の悪い業者とのトラブルを防ぐ為に

社会性を重視しているか

調査・見積もりの依頼時の担当者の対応だけでなく事務員の電話の対応が誠実であるかに注意しておきましょう。
見積もりの依頼時にあえて即決をしないで検討して時間を置いてみて決めると良いでしょう。
自己中心的な業者の場合は、依頼者側の都合や希望を気にせずに、工事の段取りを組もうとする、検討できる時間を与えようとしないなどの行動を取ることがあります。

保証の適用外があると知って慌てないために・・

保証書が発行されてもすべてに保証が適用できるわけではありません。

事前に保証されないケースを確認する

保証書の下段や裏面に、保証が適用されないケースが記載されています。
一般的に、雨漏りなど家屋不手際に起因する再発や建物の構造上通常の施工ができない箇所からの侵入などは保証ができません。

まとめ

工事後にシロアリの保証書の発行はされたけども、保証をされなかったケースがあるのをお伝えしました。
施工店の倒産・廃業、対応が不誠実であるなど、施工店の自己都合によって保証が受けれないケースでも、調査や見積もりの時に兆候が見られ、注意をすればトラブルを回避できることがあります。参考にしてください。