我が家が白蟻の餌場にならないように

シロアリは自然界の中では倒木や枯れ木など死んだ樹木を食べて木材の中にあるセルロースを栄養として吸収して生きています。

私たち人間の家に柱や土台に使われている建築木材は死んだ樹木ですので、白蟻からすれば家は人の棲み処ではなく恰好の餌場でしかありません。
私たち人間が何千万円も銀行ローンを組んで購入した家も、白蟻が餌場と間違えて入ってしまえばたちまち仲間の白蟻を呼んで食べられてしまいます。
被害の状況によっては、構造上で主要な柱や梁を食べられ、自然災害時の強度に著しく影響する場合があります。
また、シロアリが家に侵入した場合には、シロアリの駆除にかかる費用のほか、大工工事などの費用が必要となります。
フローリング材が食べられたなどでしたら数十万円で収まりますが、足場を組んで壁を剥がし柱を交換するなど大掛かりになる場合は、数百万以上の現状復旧費が必要となり、場合によっては修復が困難なケースもあります。

 

シロアリ被害写真

壁解体によるヤマトシロアリ駆除

白蟻被害写真

大引きの著しい白蟻被害写真

 

 

 

 

 

 

 

このような被害を防ぐために白蟻が建物に入ってこれない処理を行うことがシロアリ予防施工です。

 

白蟻は地中から家に侵入をしてきます。

雨漏りなど特別な原因がない限りは、ほとんどの場合で白蟻は地中から建物に侵入をしてきます。
従って、地中にいる白蟻が基礎などの立ち上がりから建物に侵入できないように、1階部分を防蟻剤を散布して侵入を防ぐ方法が主流です。

シロアリ予防工事は建物ごとに施工方法を考える必要があります。

但し、家は一軒、一軒、異なる構造、環境にあるため、その建物ごとに有効な施工方法を検討する必要があり、建物によって処理内容が異なります。白蟻業者には建築業許可のような免許がないため様々な業態の事業者が参入していることもあり、見積もりを頼んだ業者に工事を任せてよいかどうかには検討が必要です。

例えば、建物の作り方によっては、死角になっている場所があります。
経験や知識の浅いシロアリ業者ではこのような死角に気づくことなく何の対策も行わずに工事を完了させ、再発事故を招くこともあります。

 

経験の浅い業者による再発事故も多いのです。

勝手口からの白蟻の侵入

床下勝手口のブロック基礎

勝手口からの白蟻の侵入

勝手口からの白蟻の侵入

勝手口からの白蟻の侵入

勝手口から土台へ

勝手口からの白蟻の侵入

勝手口から侵入して柱をつたって天井に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは勝手口の土間が未処理であったことが原因で再発をしたケースです。ひと度、シロアリに侵入を許してしまうと、木材の中を行きたい放題です。
そのため、被害事例の多い箇所などでは、万が一、立ち上がり部分に散布した薬剤のバリア層を通過して木材に辿り着いた場合に被害が進行しないよう木材中に穴をあけて薬剤を注入しておく穿孔注入処理や周辺部の木材に入念な表面吹付処理を行います。

この再発事例では、勝手口の土壌処理を行わなかったことがシロアリの侵入の原因ですが、シロアリの食害傾向を考えて処理を行っていたのかは疑問です。以前処理を行った業者さんは木材処理は行っていますが、見事に通過して被害が拡大していっています。有効に木材処理を行うにはシロアリの被害事例とシロアリの食害傾向などを考えて処理を行うことが必要です。

このようにシロアリ予防施工にはドリルで木材に穴をあけて薬剤を注入する木部穿孔注入処理と呼ばれる工程があるのですが、
何の根拠もなく土台や柱に穴をあけて、家を傷つけているような粗悪な業者もいます。
そのため、工事を任せてよいか事前に業者を見極める必要があります。

豊富な経験のある専門業者に任せるのが一番

よく、自分でシロアリ予防工事ができないかと聞かれることがありますが、ホームセンターで薬剤を購入してご自身で床下に入って薬剤を散布して作業することはできます。
ただ、精度の高いシロアリ予防工事は一つ一つ作業の裏付けとなる経験と専門知識が必要であるため、後々で後悔しないためにも豊富な経験と知識を持ったプロにご依頼されるのがよいでしょう。